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野球経験はアドバンテージ 企業が求める人材の共通点とは

■野球経験者に特化した人材紹介 求職者も企業も登録が増加

Ring Matchは5月から3期目に突入しました。2期目の重点に置いていた「野球経験者に特化した人材紹介」は、ITコンサルティング会社で勤務経験のある執行役員の小林満平を中心に据えたことで仕組みが整い、事業を拡大しています。

求職の登録者は北海道から沖縄まで、お取引きいただいている企業は北海道から九州まで広がりました。数多くの求職者が入社に至り、企業側からも「素晴らしい人材をご紹介いただきありがとうございます」と感謝の言葉が届いています。まだまだ「やりたいこと」や「できること」がたくさんあるので現状に満足していませんが、成果が出ていることへの充実感があります。

Ring Matchの人材事業では、野球経験のある求職者が活躍できる場と野球経験者を必要としている企業をマッチさせるサポートをしています。サービスに登録いただいた求職者とは面談、エントリーシートや面接対策などで就職・転職を支援し、企業側にはどのような人材を求めているのかヒアリングします。

企業の経営者や採用担当者と話していると、野球経験者のニーズが高いと改めて感じます。野球部に所属していた社員が社内で結果を出していたり、野球経験者に好印象を持っていたりする企業は多いと実感しています。


人材紹介事業の中心を担う執行役員の小林(左)と打ち合わせ

■企業が求める人材の共通点 コミュニケーション能力とは?

中には、高校や大学でレギュラーになれなかった人材や、甲子園出場の目標がかなわなかった人材を好む企業もあります。野球で成功できなかった経験が社会人になってからのハングリー精神につながると判断しているそうです。

業種を問わず、企業が求めている人材には共通点があります。それは「コミュニケーション能力」です。この能力が高い求職者は、いくつもの企業から内定を得ています。

コミュニケーション能力と聞くと、雄弁さや話術をイメージする人がいるかもしれません。しかし、話し上手である必要はありません。時に、話し過ぎることはマイナスに働きます。私が考えるビジネスにおける主なコミュニケーション能力は以下の3点です。この力が企業との面接でも問われます。

・質問に対して的確に回答する力

・相手が求める回答の範囲を察する力

・伝えたい内容に合わせた声のトーン

■企業が評価する課題解決能力 野球経験者にアドバンテージ

例えば、どれだけ詳しい知識を持っていても、相手が知りたい内容とずれていたり、必要以上に説明したりすると、会話の質は低くなります。相手が今、何を知りたいのか、どこまでの回答を希望しているのかを把握して話す力こそが、ビジネスで求められるコミュニケーション能力だと私は考えています。相手の気持ちや考えを想像する力と重なるかもしれません。

コミュニケーション能力が高い求職者は、学歴や職歴で他の受験者より見劣りしても、エントリーシートを通過して面接まで進めば企業の評価を逆転できます。採用後に企業の力になれるのは書類上の肩書きよりも、社内外で生きる能力を持っているかどうかですからね。
コミュニケーション能力は心掛けや練習で誰でも向上します。私たちの会社では求職者が面接で不採用となった際、企業側からフィードバックを受け取っています。求職者が自分の課題を知り、解決する方法を明確にして改善するためです。一度上手くいかなかったら、就職・転職活動は終わるわけではありません。課題を克服できれば、次の企業で内定を得る確率を高められます。
こうした課題解決能力は入社後も大切になります。そして、野球経験者にはアドバンテージがあると私は思っています。野球は失敗のスポーツです。一流打者の証は打率3割と言われており、7割は失敗するわけです。先発投手は防御率3点台で合格点が与えられ、好投手でも安打を許して失点もします。
求職者に紹介する企業の選択肢を増やすことも私の役割の1つです

■野球部では控え選手 転職で年収150万円以上アップに成功

この失敗の確率を少しでも下げるために、選手はフォームを見直したり、練習メニューを考えたり、相手を分析したりするわけです。野球経験者には試行錯誤して課題に粘り強く取り組む習慣が身に付いています。仕事も上手くいくことばかりではないので、野球で培った経験や能力は社会人になってからも必ず財産になります。

最近入社が決まった求職者の中にも、企業から「解決策を見出す力に長けている」と評価されたケースがあります。その求職者は甲子園常連校でレギュラーにはなれなかったものの、ベンチ入りしていました。チームに何が足りないのか、自分がどんな役割を担えばベンチに入れるのかを常に考えていたそうです。複数の企業から内定をもらって最も希望に合った企業を選び、年収は前職から150万円以上アップしました。

一方、野球の経験を就職・転職活動や就職後に生かせていない人にも共通点があります。それは、「野球以外の知識や交流が極端に少ないこと」です。野球部に所属していると野球以外の時間は決して多くないと思います。それでも、時間はつくれます。世の中にはどんな仕事があるのか、自分はどんな仕事にワクワクするのかなど、インターネットや書籍で情報に触れたり、野球とは関係のない人から話を聞いたりするだけで全く違います。

新しく何かを知るためには時間や労力がかかります。しかし、それを避けて何となく業界や企業を選んでしまうと、結果的にイメージとのギャップを感じて不満が大きくなります。就職・転職活動が上手くいっていない野球経験者は、野球+αの意識を持ってみてください。現状に変化が生まれるはずです。それから、Ring Matchにご相談ください。自分の長所を生かして輝ける企業を一緒に見つけましょう。